無料の採用管理システムでも十分?メリット・デメリットを解説
採用管理システムは料金が高いイメージがありますが、無料で使えるサービスも存在します。
無料で使えれば経費削減になるし、気軽に試すことができますよね。
一方で、「どうして無料なのだろう?」と不思議に思ったことはないでしょうか?
無料でも使い物にならなければ意味がないし、後から料金を請求されても困ります。
できることなら、採用管理システムを導入した後に失敗したくないですよね。
そこで今回は「無料で使える採用管理システムのメリット・デメリット」について解説します。
なぜ無料の採用管理システムがあるのか気になる方は、ぜひ参考にしてください。
採用管理システムが無料で使える理由
高機能な採用管理システムが無料で使えるのは、それ相応の理由があります。
あくまでビジネス目的で作っており、無料で提供することが利益になるからです。
一体、どんな理由があって無料にしているのでしょうか?よくある理由をご紹介します。
有料プランに誘導
採用管理システムを無料で提供するのは、有料プランに誘導するためです。
無料プランを使用してもらうことで、より多くの機能やサポートを求める企業が有料プランに移行する可能性が高まります。
最初は無料プランで採用活動を始めても、応募者の数が増えるに従って、足りない部分が出てきます。
せっかく業務が円滑に進んでいるのに、途中で止めるわけにはいきません。
いずれ無料では足りなくなり、有料プランに移行せざるを得なくなるでしょう。
このように、無料プランは導入の敷居を下げる効果があり、有料プランへの橋渡しとして重要な役割を果たしています。
ユーザーデータの収集
無料の採用管理システムは、ユーザーデータを収集するための手段としても利用されています。
無料だと利用する企業が増えるため、さまざまなデータを得ることができるからです。
たとえば、どの機能が最も頻繁に使用されているか、またはあまり利用されていないかなどの情報は、製品開発において非常に価値があります。
ユーザーデータは貴重な情報源になるため、無料にしても損しません。
今後につなげるマーケティング目的で、無料プランを用意しているのです。
競争優位の確保
採用管理システムを無料で提供することは、競争優位性を高める戦略の一環にもなります。
なぜなら、無料だとサービスが広まりやすく、認知度を高めやすいからです。
競合他社が高額の料金を設定している中で、無料プランを打ち出すことは、市場を独占できる可能性があると言っても過言ではありません。
それだけ「無料」「0円」という言葉は強力であり、人々の関心を惹きつけるからです。
「損して得を取れ」という言葉もある通り、将来的な利益を見込んで無料にしています。
無料で使える採用管理システムのメリット
無料で使える採用管理システムを導入すると、さまざまなメリットが得られます。
具体的に、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
初期費用が不要
採用システムを導入する際には、通常ならシステムの購入費用やセットアップ費用が必要です。
しかし、無料の採用管理システムを導入することで、初期費用がかかりません。
特に中小企業やスタートアップでは、資金を人材育成や他の事業に充てたいと考えるため、コストのかからない採用システムは大きな魅力になります。
初期費用が不要になれば、経営を圧迫せずに採用活動に力を入れられるでしょう。
手軽に試せる
採用管理システムを使いこなすにはITの知識が必要になりますが、無料なら手軽に試せます。
実際に操作しながら使い勝手を確認できるため、万が一失敗しても後悔しないからです。
仮に、採用管理システムを使いこなせなかったとしても、無料なら出費はありません。
新しいツールを取り入れる際の心理的ハードルを下げ、新しいことに挑戦できるようになるでしょう。
迅速な導入
有料の採用管理システムだと、契約や設置・設定に時間がかかりますが、無料なら迅速に導入することができます。
お金に関するやりとりが発生しないため、手続きを短縮することができるからです。
求人開始までの時間を最小限に抑えることが可能であり、待ち時間が発生しません。
迅速に採用管理システムを導入することで、採用活動をスムーズに行えるようになるでしょう。
無料で使える採用管理システムのデメリット
一方、無料で使える採用管理システムにはデメリットも存在します。
無料だからと飛びついた結果、かえって高くついたというケースも珍しくありません。
無料で使える採用管理システムには、どんなデメリットがあるのか見ていきましょう。
広告が表示される
無料の採用管理システムには、広告が表示される場合があります。
運営者は広告を表示することで副収入を得て、運営費を賄っているからです。
広告が表示されると作業に集中できないし、モチベーションが下がるおそれがあります。
広告の表示はコスト削減の代償として受け入れるべき要素ですが、業務の妨げになる可能性があることを考慮する必要があるでしょう。
機能が制限されている
無料で使える採用管理システムは、機能制限されている場合がほとんどです。
なぜなら、機能制限しないと有料プランとの差別化ができず、利益を上げられないからです。
多くは求人登録数に限りがあったり、一部の機能が使えなかったりします。
採用管理システムの機能をフル活用できないため、物足りなさを感じるでしょう。
試用期間がある
機能制限とともに、試用期間が設定されている場合があります。
ずっと無料で使用することはできず、試用期間が終了すると使うことができなくなります。
試用期間が過ぎたらお金を払うまで再利用できないし、データも閲覧できません。
たとえ応募があっても対応できなくなるため、クレームの原因になるでしょう。
独自ドメインが使えない
無料の採用管理システムは、クラウドサービスなのが一般的です。
サービス提供元のサブドメインを使用するため、独自ドメインが使えません。
独自ドメインが使えないと、企業の信頼性を担保できず、応募者に不安を与えます。
怪しいサイトだと誤解される可能性もあるため、ブランディングを重視する会社は注意してください。
サポートが限定的
無料の採用管理システムでは、サポートが限定的であることが多いです。
サポートを行うには人件費が必要になるため、無料で対応することはできないからです。
カスタマーサポートは最低限にとどまり、メールをしても返信に時間がかかります。
手厚いサポートは期待できないため、自社で解決する必要があるでしょう。
無料の採用管理システムが向いてる人・会社
無料の採用管理システムは人を選ぶため、向き・不向きがあります。
条件に合わない人が無料で使っても、メリットを感じられません。
そこで、無料の採用管理システムが向いてる人・会社についてご紹介します。
採用管理システムを試したい
採用管理システムを試したい企業には、無料プランが最適です。
システムを導入する前に、その機能や使い勝手を確認できるため、本格導入前の判断材料になります。
実際にシステムを試用し、応募者管理や選考の流れを確認することで、業務にどの程度適しているかを判断できます。
仮に向いてないと感じたら止めることができるし、余計なコスト発生しません。
無料プランを活動することで、導入リスクを最小限に抑えながら、効果を見極めることができるでしょう。
採用コストが限られている
採用コストが限られている企業にも、無料の採用管理システムが向いています。
限られた予算内で採用活動を行う必要がある企業にとって、無料だと採用コストが負担にならないからです。
無料でも求人は掲載できるし、応募管理ができないわけではありません。
採用コストを抑えることで、初期投資を気にせず採用活動が行えるでしょう。
スタートアップや小規模な会社
スタートアップや小規模な会社には、無料の採用管理システムが適しています。
これらの企業は成長過程にあり、知名度も低いからです。
最初から何十人もの応募があるわけではなく、無料プランの範囲内で十分に採用活動を行えます。
有料機能はオーバースペックになる可能性もあるため、無料でも問題ないでしょう。
ITスキルが高い
社内のITスキルが高い場合、無料版でも問題ありません。
ITスキルが高い社員がいれば、無料の採用管理システムでも十分使いこなせるからです。
わからないことがあっても自社で解決できるし、外部サポートに頼らず運用できます。
手厚いサポートがなくても、無料の範囲内で有効活用できるでしょう。
採用人数が少ない
採用人数が少ない会社も、無料の採用管理システムで大丈夫です。
頻繁に採用活動をしないため、システム化しなくても対応できるからです。
たとえば、専門職だと応募が少ないと考えられるし、採用管理するほどではありません。
Excelやアナログ的な手法でも、十分管理できるでしょう。
無料採用管理システムの導入手順
無料で使える採用管理システムを導入することは、特に中小企業にとって効率的な採用活動を行うための重要なステップです。
以下の手順を踏むことで、スムーズにシステムを導入し、効果的に運用できるようになります。
サービスの選択
無料の採用管理システムを選ぶ際は、どのサービスを選択するのかが重要です。
市場には多くの無料採用管理システムが存在し、それぞれに特徴や機能があります。
自社のニーズに合ったサービスを見極めるためには、自社が求める機能や特性を整理してください。
たとえば、候補者の履歴書管理や面接の日程調整機能、複数の担当者が使用できるサービスが望ましいです。
自社の要求を明確にすることで、選択肢が絞られ、最適なサービスを見つけやすくなるでしょう。
アカウントの作成
サービスが決まったら、次にアカウントを作成します。
ほとんどの無料採用管理システムでは、簡単な手続きでアカウントを作成できます。
必要な情報を入力し、確認メールを受け取ったら、リンクをクリックしてアカウントを有効化しましょう。
通常このプロセスは、数分で完了するため、特に時間をかける必要はありません。
アカウントを作成することで、採用管理システムの基本的な機能にアクセスできるようになります。
初期設定
自社のアカウントを作成した後は、初期設定を行います。
この段階では、自社の情報を登録したり、採用フローを設定したりすることが求められます。
具体的には、求人情報の作成や、応募者の評価基準の設定などが含まれます。
また、ユーザー権限の設定を行い、採用担当者がどの情報にアクセスできるかを管理することも重要です。
この設定を正確に行うことで、システムをスムーズに運用するための土台が整います。
運用開始
初期設定が完了したら、いよいよ運用を開始します。
ここでは、求人情報を公開し、応募者からのエントリーを受け付ける段階になります。
応募者の情報がシステムに集まることで、管理が容易になり、採用活動が効率化されます。
また、運用中は定期的にデータを確認し、必要に応じて設定を見直すことが大切です。
この段階では、社内で情報を共有し、協力し合いながら進めることが成功の鍵です。
効果測定と改善
運用開始後は採用活動の効果を測定し、改善を図る必要があります。
定期的に応募者の数や質、採用までの期間などのデータを分析し、どの部分が効果的であったのか、逆に改善が必要な点はどこかを検討してください。
たとえば、特定の求人に対して応募が少ない場合、その求人情報の内容を見直したり、別の媒体での公開を検討したりすることが重要です。
このプロセスを繰り返すことで、採用活動全体の効率を向上させることができるでしょう。
無料採用管理システムの注意点
無料採用管理システムは便利ですが、導入する際にはいくつかの注意点があります。
これらのポイントを事前に確認することで、後のトラブルを避け、スムーズな運用を実現できます。
必須機能の有無を確認
無料採用管理システムを選ぶ際には、必須機能の有無を確認することが大切です。
自社の採用プロセスに必要な機能が備わっているか否かを、必ず確認してください。
たとえば、応募者管理や面接日程の調整、履歴書のアップロード機能など、自社のニーズに応じた機能が含まれているかがポイントです。
これらの機能が不足していると、システムを効果的に活用できず、かえって業務の負担が増す可能性があります。
操作性と使いやすさ
次に、操作性と使いやすさについても考慮する必要があります。
無料で提供されるサービスだからといって、必ずしも使いやすいとは限らないからです。
特に、採用担当者やチームメンバーがシステムを利用する機会が多い場合、直感的に操作できるインターフェースが求められます。
メニューの配置や機能へのアクセスのしやすさ、エラーメッセージの明確さなどが操作性に影響します。
使いにくい採用管理システムでは、業務の効率が低下するので注意しましょう。
データの安全性
データの安全性も見逃せないポイントです。
採用管理システムには応募者の個人情報が含まれるため、セキュリティ対策が講じられているか確認してください。
たとえば、暗号化されたデータ通信や、アクセス権限の管理がしっかりしているかをチェックすることが必要です。
データ漏洩や不正アクセスが発生すると、企業の信用を損ねる危険性があるため、信頼性が高いシステムを選ぶことが重要です。
サポート体制の充実度
採用管理システムを提供している会社の、サポート体制の充実度も重要な要素です。
無料のサービスであっても、困ったときに頼れるサポートがあるかは大きなポイントになります。
たとえば、メールやチャットでの問い合わせ対応があるか、FAQやマニュアルが充実しているかなどを確認しまてください。
サポートが不十分な場合、問題が発生したときに解決に時間がかかり、採用活動に支障をきたす可能性があります。
たとえ無料でも、サポート体制を持つサービスを選ぶことが望ましいでしょう。
費用と将来的なコスト
最後に、費用と将来的なコストについても考慮する必要があります。
無料採用管理システムは初期コストがかからないため導入しやすいですが、将来的に有料プランへの移行が必要になる場合や、追加機能の利用に料金が発生する場合もあります。
具体的には、利用者数の制限やデータストレージの制約がある場合、追加料金が発生するかもしれません。
これらの点を事前に確認しておくことで、予想外のコストを回避できるでしょう。
無料で使えるおすすめの採用管理システム5選
無料で使える採用管理システムは複数あるため、どれを選んだら良いか悩みますよね。
機能面や導入のしやすさを考えると、どれが適しているのか難しいです。
そこで、採用サイト構築サービスを行っているプロの目線から見て、おすすめの採用管理システムをご紹介します。
Airワーク
Airワークは、リクルートが提供する採用管理サービスで、中小企業や店舗の採用を支援しています。
簡単に求人情報を作成でき、求人媒体への一括掲載や応募者管理が可能です。
特にIndeedとの連携を得意としており、Indeedを通して幅広い求職者にアピールすることができます。
機能はあまり多くはないものの、シンプルなデザインとインターフェイスになるため、ITに詳しくない人でも操作できるでしょう。
リクナビHRTech 採用管理
リクナビHRTech 採用管理は、5万3000社以上が利用する無料の採用管理システムです。
こちらもリクルート社が提供するサービスですが、Airワークよりも選考に力を入れたサービスになります。
中途採用の応募から内定、入社までの進捗を一元管理し、エージェントからの候補者情報を自動登録して、コミュニケーションを効率化します。
候補者情報の自動登録や選考進捗の一元管理、日程調整の効率化、選考データの分析を通じて、業務の効率化と人件費削減に貢献するでしょう。
Hirehub
Hirehubは、応募から入社までの採用プロセスを効率化する、完全無料の採用管理システムです。
エージェント管理を得意としており、複数の人材エージェントを担当者・候補者別に分けることができます。
どのエージェントが誰を担当しているか把握することで、選考トラブルを招きません。
面接の設定や応募者とのやりとりにも対応しているため、応募が多い企業におすすめです。
yoiwork採用管理
yoiwork採用管理は、求人から入社までのプロセスを管理できる、無料の採用管理システムです。
履歴書データの取り込みやオファーメールの作成など、手間がかかる作業を自動化してくれます。
特に目を引くのが自動翻訳機能であり、外国語の求人や選考にも活用することができます。
建設業や小売業など、外国人労働者を多く抱える企業におすすめです。
ジョブカン採用管理
多機能な採用管理システムをお求めの方は、ジョブカン採用管理がおすすめです。
機能制限や試用期限はあるものの、無料期間中でも全てのサポートを制限なく行ってくれます。
複数の求人サイトからデータを取り込むことができるため、これまでの採用活動が無駄になりません。
インターフェイスもシンプルで、マニュアルやFAQなども充実しているため、すぐに使いこなすことができるでしょう。
無料で採用管理システムを試せます
当サイトは有料の採用サイト構築サービスになりますが、オリジナルの採用管理システムを開発し、お客様に提供しています。
求人や応募管理はもちろん、マイページ機能やレポート作成など、100を超える機能が実装されています。
本サイト内でデモを公開しているため、どなたでも無料で採用管理システムを試すことができます。
・採用管理システムとはどんなものかわからない
・面倒な手続きをせずに、採用管理システムを手試したい
・今すぐ採用管理システムをチェックしたい
という方は、ぜひデモサイトをお試しください。
もし、「デモサイトだと個人データを入力できない」という場合、お試し環境を提供させていただきます。
こちらも無料で提供しているため、「お試し環境を操作して購入するか判断したい」という方は、ぜひ一度お問い合わせください。
まとめ
採用管理システムが無料で使えるのは魅力的ですが、無料には理由があることを認識してください。
多くの場合、有料プランへ誘導するためのお試し目的や、ユーザーデータを収集するために無料で提供しています。
無料版は手軽に試すことができますが、機能制限や試用期限がある場合が多く、最終的に有料プランが必要になるケースも少なくありません。
費用をかけずに採用活動を行うことは大切ですが、無料にこだわりすぎると本質を見失う可能性があります。
「タダより高いものはない」「うまい話には裏がある」といった、ことわざが示す通りです。
金額以外の面も考慮したうえで、自社に合った採用管理システムを探すようにしましょう。