面接後の不採用メールの書き方・例文と注意点を徹底解説
面接後に不採用メールを書くときは、気を使いますよね。
慎重に言葉を選んでも応募者の気分を害すことがあるし、自社のイメージを損ねたくないという気持ちわかります。
できることなら、応募者に配慮しつつもスムーズに通知を完了させたいですよね。
実は、不採用メールの書き方を工夫することで、誠実な対応をすることができます。
不採用メールが適切に送信されれば、トラブルになることはありません。
そこで今回は、「面接後に応募者へ送る不採用メールの書き方」をご紹介します。
自社の印象を保つためにも、応募者に配慮した連絡を心がけましょう。
面接後の不採用メールとは
面接後の不採用メールとは、面接を経た応募者に対して、選考結果を伝える手段になります。
不採用メールを送ることにより、応募者に対して誠実で透明な対応を行うことにつながるのです。
また、不採用メールを受け取ることで、応募者は次のステップに進むための区切りがつきやすくなるため、心理的なサポートにも貢献します。
不採用の理由について詳細に説明する必要はなく、簡潔で丁寧な表現が望ましいです。
そのため、応募者に感謝の意を示しつつ、選考結果を正しく伝えなければいけません。
応募者に配慮した文章を心がけ、円滑なコミュニケーションの一環として活用するのが、理想的な不採用メールだと言えるでしょう。
面接後に不採用メールを送るタイミング
面接後に不採用メールを送るタイミングは、選考結果が確定次第、なるべく早く行うことが大切です。
理想的には、面接後1週間以内に連絡を入れると、応募者の不安を軽減し、誠実な対応を示すことができます。
仮にタイミングを逃してしまうと、応募者が不安を抱えたり、企業への不信感を抱く可能性もあるため、スピーディな対応が望まれます。
また、応募者は次のキャリアに向けて計画を立てる必要があるため、不採用が確定した時点での連絡が双方にとってベストです。
繁忙期などでやむを得ず遅れる場合でも、簡単なフォローメールを送ると、誠実な印象を与えることができるでしょう。
不採用メールの心理的効果
不採用メールは、応募者にとって落胆のきっかけになる一方で、適切に配慮された内容であれば、前向きに捉えてもらえる可能性があります。
企業としては、不採用の連絡に対しても「誠実な姿勢」を伝えることが重要です。
丁寧な言葉遣いや応募への感謝、今後の健闘を祈る言葉を添えることで、応募者が受ける印象は大きく異なります。
仮に、不採用メールが形式的で冷たい印象になってしまうと、会社を嫌いになるという調査結果もあるぐらいです。
参考:【ABABA総研】2024年度卒業予定の学生300名に調査 就活生の9割が志望度の高い企業を不採用になった経験があり、うち8割以上がその企業への「嫌悪感」を抱く結果に
そのため、不採用メールを送る際は、応募者の気持ちに寄り添い、温かいメールを送らなければいけません。
このような心理的効果を意識して不採用メールを作成することで、企業イメージを保ち、将来への顧客につながる可能性もあるのです。
不採用メールに対する応募者の心理を理解し、配慮をもってメールを作成することは、採用活動全体の質を高める一助となるでしょう。
応募者が納得する不採用メールの書き方
不採用メールは丁寧でわかりやすい表現を用い、応募者が納得しやすい内容で伝えることが重要です。
ここからは、応募者が納得する不採用メールの書き方を紹介します。
件名を明確にする
不採用メールの件名は、応募者が開封前に内容を把握できるよう、わかりやすく記載することが大切です。
「選考結果のお知らせ」「〇〇株式会社より選考結果のご連絡」といった具体的な件名にすることで、応募者が内容を予測しやすくなります。
件名が明確であることにより、他のメールに埋もれずに済むといったメリットもあります。
企業独自の工夫した件名にすることで、確実に見てもらうことができるでしょう。
応募への感謝を伝える
不採用メールには、応募者が自社に興味を持ち、時間を割いて面接に臨んでくれたことへの感謝を含めることが大切です。
この一文があることで、応募者は自分の努力が認められたと感じ、落胆を和らげる効果を期待できます。
たとえば、「この度は弊社の選考にご応募いただき、誠にありがとうございました」といった表現を冒頭に入れると、丁寧で誠実な印象を与えます。
採用担当者としての配慮が伝わることで、企業イメージの向上にもつながるでしょう。
不採用の旨を伝える
不採用メールの内容は曖昧な表現を避け、明確に伝えることが必要です。
遠回しな表現だと応募者の混乱を招きかねないため、不採用の旨を端的に示すことが大切です。
たとえば、「誠に残念ではございますが、今回はご期待に沿えない結果となりました」といった表現にすることで、応募者が結果を受け止めやすくなります。
過度にネガティブな表現にせず、シンプルで丁寧な言葉遣いを心がけると良いでしょう。
感謝と応援の言葉
応募者が面接に向かって前向きになれるよう、感謝と応援の言葉を添えると良いです。
単に不採用を伝えるのではなく、応募者の将来を応援する姿勢が伝わるため、企業への印象も良くなります。
たとえば、「今後のご活躍をお祈り申し上げます」といった一文を加えることで、応募者は前向きな気持ちになりやすくなります。
このように、応募者を尊重する表現を取り入れると、誠意のあるメールとなるでしょう。
個人情報の取り扱いを明記
応募者の個人情報は厳重に管理されるべきものであり、その取扱いについてメール内で明記することは非常に重要です。
何も書かれていないと、応募者は個人情報がどのように扱われるか不安になります。
そのため、「お預かりした個人情報は、採用活動のみに利用し、一定期間後に適切に破棄いたします」といった記載をすることで、応募者の不安を和らげることができます。
個人情報の取り扱いに関する文言を入れることで、企業としての信頼性が高まり、応募者に安心感を与えられるでしょう。
面接後の不採用メール例文
不採用メールをイチから考えるのは大変なので、そのまま使えるテンプレートを用意しました。
書類返却あり・なしに分けていますので、本例文を参考に適切な不採用メールを作成してください。
書類返却あり
件名:選考結果のご連絡【〇〇株式会社】
〇〇様
この度は、弊社の求人募集にご応募いただき、誠にありがとうございました。
また、お忙しい中、面接にお越しいただき重ねて感謝申し上げます。
慎重に選考を進めさせていただきました結果、誠に残念ではございますが、今回はご期待に沿えない結果となりました。
〇〇様のスキルとご経験は非常に素晴らしいものでしたが、他の応募者との比較のうえでの判断となりましたことを何卒ご理解いただけますと幸いです。
なお、面接時にお預かりした書類につきましては、本メールに添付される「宅配便伝票」をご利用のうえ返送いたしますので、お手元に届きました際にはご確認をお願いいたします。
末筆ながら、〇〇様の今後のご活躍とご健勝をお祈り申し上げます。
〇〇株式会社
採用担当者:△△
書類返却なし
件名:選考結果のご連絡【〇〇株式会社】
〇〇様
この度は、弊社の求人募集にご応募いただき、誠にありがとうございました。
また、お忙しい中、面接にご足労いただきましたこと、心より感謝申し上げます。
慎重に選考を進めてまいりました結果、誠に残念ながら、今回は採用を見送りさせていただくこととなりました。
〇〇様のご経験と意欲は弊社にとっても貴重なものでしたが、他の候補者との比較を重ねた末の判断であることをどうぞご理解いただけますと幸いです。
なお、面接時にお預かりいたしました書類につきましては、弊社にて厳重に処理させていただきます。
お預かりした個人情報は、弊社規定に基づき適切に管理し、選考終了後に速やかに破棄いたしますので、どうぞご安心ください。
末筆ではございますが、〇〇様の今後のご活躍とご健勝をお祈り申し上げます。
〇〇株式会社
採用担当者:△△
面接後に不採用メールを送る際の注意点
不採用メールは、ただ不採用の旨を送れば良いわけではありません。
送り方を間違ってしまうと、応募者に不信感を与え、企業イメージに悪影響を及ぼすからです。
ここからは、面接後に不採用メールを送る際の注意点を紹介します。
迅速に連絡する
不採用メールは、選考結果が確定したらできるだけ早く送ることが大切です。
早めに連絡することで、応募者は気持ちを切り替えて次のステップに進みやすくなります。
応募者にとって結果待ちはストレスとなるため、面接後1週間以内に連絡をするのが望ましいです。
また、遅延が発生する場合は、その旨を伝える一報を入れることが丁寧な対応といえます。
迅速な対応は企業の誠実さを示すだけでなく、応募者に良い印象を与えるでしょう。
丁寧な言葉遣いを使う
不採用メールでは、応募者の努力を尊重し、失礼のないようにしてください。
丁寧な言葉遣いを心がけることで、企業イメージ悪化を防止することができます。
たとえば、「ご期待に沿えず申し訳ありませんが」や「今後のご活躍をお祈り申し上げます」といった表現を用いると、応募者に対して温かみのある印象を与えることができます。
メールを受け取る応募者は、不採用の知らせを心苦しく受け取ることが多いです。
敬意をもって対応することで、企業としての誠意が伝わり、トラブルにはならないでしょう。
長々と説明しない
不採用メールには、詳細な理由や説明を長々と記載するのではなく、簡潔でわかりやすい内容を心がけてください。
あまりにも長い文章は、応募者に余計な負担を与えてしまうため、できるだけ簡潔にまとめるのがコツです。
たとえば、「残念ながら今回はご期待に沿えない結果となりました」といった表現にし、感謝の意を示す程度で十分になります。
シンプルな文章は応募者が理解しやすく、事実を受け止めてもらえるでしょう。
誤字脱字に注意する
不採用メールには、誤字や脱字がないように十分に注意してください。
不採用メールはマイナスの印象が残りやすいため、ミスがあると不誠実な印象を与えます。
具体的には、応募者の名前を間違ったり、文章が途中で途切れてはいけません。
メールを送信する前に必ず校正を行い、誤字脱字や不自然な表現がないかを確認することで、誤解を与えないでしょう。
具体的な理由は避ける
不採用メールでは、具体的な理由を記載することは避けるのが無難です。
不採用の理由を詳細に伝えることで、応募者が不満を感じる可能性があり、誤解を招く場合もあります。
特に、スキルや経験などの評価に関する内容は、応募者が企業への不信感を抱く原因となるため、詳細に伝えないようにしてください。
「社内で選考した結果、今回はご期待に沿えない結果となりました」といったように、シンプルな理由を述べることで、余計なトラブルを招かないでしょう。
不採用メールに関するよくある疑問
不採用メールを送る際、企業としてどこまで配慮すべきか悩むことが多いです。
ここでは、よくある疑問に対する回答を紹介します。
Q.不採用メールは必ず送るべき?
電話や郵送で結果を通知する場合でも、不採用メールは送った方が良いです。
不採用メールを送ることで、「選考結果を通知した」という証拠が残せるからです。
特に、インターネットから応募してきた応募者であれば、メールの方が確認しやすいといった事情もあります。
特別な理由がない限り、不採用メールは必ず送った方が良いでしょう。
Q.不採用メールに謝罪の言葉は必要?
不採用メールにおいては、謝罪の言葉を入れることが一般的です。
「ご期待に沿えず申し訳ございません」などの一言を添えると、応募者に対する配慮が伝わります。
不採用の通知は応募者にとって残念な知らせであるため、丁寧な表現で誠意を示すことが重要です。
謝罪の言葉を加えることで応募者に対して敬意を払い、誠実な印象を残すことができるでしょう。
Q.不採用理由はどこまで伝えるべき?
不採用の理由は、詳細に伝える必要はありません。
具体的な評価やスキルの指摘は、応募者に混乱や不満を与える可能性があるため、控えるのが無難です。
「他の応募者との比較の結果」といった表現にとどめることで、応募者に過度な負担をかけずに結果を伝えることができます。
簡潔に結果を示すことで、応募者はスムーズに次のステップに進むことができるでしょう。
Q.電話とメールのどちらで連絡した方がいい?
不採用の連絡には、電話よりもメールが一般的に用いられます。
メールであれば、応募者が自身のタイミングで結果を確認でき、心理的な負担も軽減されやすいです。
また、企業側としても、記録が残るため、トラブルを防ぐうえでメールが適しています。
特別な理由がない限り、不採用の通知は丁寧な内容を含むメール形式で伝えるのが望ましいでしょう。
Q.不採用メールを一斉送信しても問題ない?
応募者が多数いるのであれば、不採用メールを一斉送信しても問題ありません。
一斉送信することで、1件ずつメールを書く手間が省けます。
ただし、一斉送信の際には、応募者に「一斉送信だ」と気づかれないことが大切です。
メールの内容が一般的すぎると、応募者に対する誠意が欠けていると感じられることもあるため、最低限の言葉遣いを心がけると良いでしょう。
一斉送信は手軽な方法ではありますが、送信する際は十分配慮してください。
Q.テンプレートを使うと誠実さを欠く?
テンプレートを使うこと自体は問題ではありませんが、応募者に寄り添った内容に調整する工夫が求められます。
テンプレートだと文章を考える必要はなくなりますが、全く同じ内容だと事務的な印象を与えるので良くないです。
テンプレートはあくまで下書きとして使用し、応募者への感謝や応援の言葉を適宜追加すると誠実さが伝わります。
テンプレートを使用しつつ、応募者に配慮した内容にすることで、丁寧な不採用メールになるでしょう。
Q.不採用メールに返信が来たときの対処法は?
不採用メールに対して応募者から返信が来ることもあります。
感謝や質問などが含まれる場合、返答が必要かどうかを確認し、必要であれば「ご返信いただきありがとうございます。今後のご活躍をお祈りいたします」といった温かい表現で対応すると良いです。
もし、不採用の理由を尋ねられたのであれば、答えられる範囲で答えてください。
応募者が何を求めて返信してきたかを推察することで、誠実な対応ができるでしょう。
採用管理システムなら不採用メールも簡単
採用管理システムを活用すると、不採用メールの作成が簡単になります。
通常、不採用通知には適切な言葉遣いや配慮が求められるため、イチから作成すると時間と労力を要します。
しかし、採用管理システムを使えば、テンプレート機能や一斉送信機能により、多くの応募者に対して迅速かつ丁寧な対応が可能です。
さらに、個人情報の管理もシステム内で一元化されるため、手動での入力ミスや情報漏えいのリスクも減少します。
採用管理システムの導入により、不採用メールの作成だけでなく、面接調整や採用通知など、採用業務全体を効率化することが可能です。
また、メールテンプレートをカスタマイズすることで、企業の誠実さを表現しながら、応募者一人ひとりに合わせた丁寧な対応を行うことができ、企業のイメージ向上にもつながります。
このように、採用管理システムは採用業務の負担を軽減しつつ、応募者への配慮を保ちながら選考を行うことができるでしょう。
まとめ
不採用メールを送る際は、応募者の気持ちを寄り添いながら、企業のイメージも損ねないようにすることが大切です。
適切なタイミングで迅速に連絡を行い、丁寧でわかりやすい言葉を使うことで、応募者に対する敬意が伝わりやすくなります。
また、件名や内容を簡潔にまとめるとともに、応募への感謝や今後の応援の言葉を添えることで、好感を持たれる対応が可能です。
ただし、不採用メールの書き方次第で応募者に悪い印象を与えてしまう場合があるため、誤字脱字や送信ミスには気をつけてください。
必要に応じて、採用管理システムを導入すれば、不採用メールの作成や送信がスムーズになります。
不採用メールは単に事実を伝えるものだけにとどまらず、企業の印象を向上させる手段にもなり得るのです。
今回の内容を参考に、適切で配慮ある不採用メールを送信し、次の採用活動に前向きに取り組みましょう。
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